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息もできない

第4章 気になります

そのまま結局仕事は手に付かないまま終業時間

サイアク…
仕事覚え始めで、頑張りたかったのに

もうなんか…頭の中ぐちゃぐちゃ

泣きたいくらいしんどくて
下向きながらぼんやりと歩いた

もう店長さんに誘われたことなんてぐちゃぐちゃの頭じゃ考えられなくなってお店の前を何も考えずに歩いた

少し後ろの方から声が聞こえたと思ったら
左肩を後ろからがしっと掴まれた

「え…!?」
「谷口さん」
「あ…」

店長さんだ…

「来てもらえない、のかな?話したいことがあるんだけど」

も、やだ…
この前からずっとうじうじしてる
人のせいになんてしちゃいけないってわかってるけど
なんか、当たり散らしたいぐらい落ち込んでて

でも、当たるわけにはいかない…

鼻が熱い
視界が、ゆがむ

「…っ、こっち来いっ…!」

店長さんに腕を引っ張られて連れて行かれたのは店長さんが経営するカフェだった

ドアに入った途端ガラス張りの大通り側の壁に閉店後にするようにカーテンをひいた

そして
俺を強く抱き締めた

「な…んで」

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