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息もできない

第22章 俺に矛先を向けるな(サイドストーリー2)

アイスコーヒーを頼んで一息ついた


あー…くそ
どうやって声をかける?


考えれば考える程、家を出たときの勢いはなくなっていく


そのまま暫くぼーっと宙を見ながら考えていると


「お隣宜しいですか?」


と耳に心地よい低音の男の声がした


「どうぞ」


隣の席とかそんなものはどうでもよくて適当に答えると頭に軽い衝撃


「いっ…」
「お前、シカトはねぇだろ?」


振り向くとそこには、今まさに俺が考えていた人物がいた


「あき、ら………?」
「なんだ?鳩が豆鉄砲くらったような顔しやがって」
「いやだって、お前…仕事は?」


俺が聞くと、朗は笑いながら「お前にお前って言われたくねぇよ」と言って勢い良く俺の横の席に座った


「休憩だよ」


時計を見ると、時刻は4時半頃


「こんな中途半端な時間に休憩?」
「……いろいろあんだよ。そんなことより」


朗は俺にぐ、と顔を近づけた


「今夜暇?」


どきん、と心臓が脈打った


期待してる
何かを


俺は乙女かよ…!!


「暇…だけど」
「なら、飯でも食いに行こうぜ」


め、し


飯かよ!!
…別に…夜の方を全面的に期待してたわけじゃ………ない、けど

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