片想いの行方
第2章 通称 ヒメ
………
ずっと前から、好きな人……?
もっと突っ込んで聞きたかったけど、アンナはすぐ次の話に移った。
「てゆーか美和さー。
自分のクラスの男子くらい名前覚えなよ。
来週、課外授業あるじゃん?
星の観察だかなんだか。
その時にみんなと絡めるように頑張りなって」
「う、うん…」
あたしは小さい声で答える。
アンナは縮こまったあたしを見て、ため息をつく。
「まったくもう、ほんと人見知りなんだから。
蓮くんに恋してるのもいいけど、友達も大事だよ?
私だって美和とこうして一緒にいれて楽しいんだからさ。
もっと広げようよ」
「アンナ……」
うぅ…
嬉しくて泣きそう…。
あたしは胸の奥がじんわり暖かくなるのを感じた。
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