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片想いの行方

第20章 彼の勇姿


その時だった。




「あーー!! 美和ちゃーーん!!」




その声にびっくりして振り返る。




「あれっ、美和ちゃん1人だー」

「なんだぁ。じゃあ一緒に来れば良かったなー」

「俺、美和の隣りに座るー!」




入口の手前から、先頭をきって走ってきた陽菜ちゃんに続いて

あたしの名前を呼びながら、水泳教室のみんなが一斉に近寄ってきた。



あっという間に10人に囲まれる。




「ひ、陽菜ちゃん……みんな……」


「あれっ、美和ちゃん友達と来るんじゃなかったの?」




1番後ろから、新藤さんが笑顔で近付いてきた。




「は、はい……友達は都合悪くなっちゃって…」


「そうなんだ! じゃあ一緒に僕たちと見ようよ。
今日は水泳教室は午前中にして、蓮に内緒でみんなで応援に来たんだよ」





そうだったんだー!

だからみんな水泳バック持ってるのね。



みんながニコニコしてあたしを見る。

なんか嬉しい♡




「よし、じゃあみんな行こうか」




新藤さんに連れられて、あたし達は館内へと入って行った。

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