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片想いの行方

第20章 彼の勇姿

新藤さんは優しく笑うと、そのまま立ち上がった。



「あ、あの……」



あたしも続けて立とうとしたけど……


すぐによろけてまたイスにお尻をつく。



ほ、ほんとに腰が抜けて立ち上がれない……。




「ここにいて大丈夫だよ。 もうすぐ来るから……」



その言葉の途中で、新藤さんはあたしの後ろを見て微笑む。



「じゃあね、美和ちゃん。
水泳教室は9月も続くから、もし良かったらまた来てね」


「はい……ありがとうございます」





新藤さんが階段を登る姿を、見送ろうとして振り返ると




その先に、賞状を丸めて持った蓮くんが立っていた。





「…………っ///」





やばい……

し、静まれ心臓………!!

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