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片想いの行方

第36章 心からの笑顔


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研究室に戻ると、ちょうどプレゼント交換が終わったところだった。




「もーーー! 蓮せんせいのおバカっ!

またどっか行ってたの?

陽菜、もうお怒りだよ!?」




みんながプレゼントをあけている輪から、少し離れた長椅子に座ると



陽菜が顔を真っ赤にして走ってきた。






「ごめん。 クリスマスツリーに見惚れてて……」



「美和ちゃんは?」





陽菜は俺の言葉を最後まで聞かずに、周りをキョロキョロと見渡す。






「……美和は、用事を思い出して先に帰ったよ」


「えーーー!!」




体全体でがっかり感を出した陽菜は、大きくため息をついた。



……ほんとに美和の事が好きだな。




「あーあ、美和ちゃんにも見て欲しかったのにぃ…」



「……? 何を?」





俺が聞いたところで、後ろから新藤さんが近付いてきた。

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