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片想いの行方

第39章 片想いの行方

「まだやる気かよ。

もう俺無理。

体どころか心まで打たれて、これ以上動く気しねー」



そんなヒメの姿を見て、一度立ちあがった俺も、再び腰を下ろした。




「俺と美和の話を聞いて、相当ショックだったんだな」




「……それは蓮もだろ」









しばらく沈黙した俺たちは





同時に笑いだした。








「……アホか。

どれだけ美和に夢中なんだよ」


「つーかマジでさっきの顔……

写真に撮って美和に見せたいくらいだったぜ。

拗ねてるヒメなんて、誰も見たことねーだろうな」










…………こんなにアホみたいに笑ったのは







この場所で、初めてヒメとサッカーをして以来かもしれない。









結局俺は、こいつといると










自然に笑いが出てきて、なんだかんだで1番楽しいんだ。












……本人には、絶対に言わないけど。


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