
片想いの行方
第43章 突然の…
「疲れや寝不足が原因じゃねーかって、さっき医者が言ってたけど。
ぶっ倒れた理由がそれなら、あの奈々さんって人も安心するんじゃねーの」
「……えっ?」
笑いが治まったところで、ヒメが続ける。
「美和が救急車に乗るまで、涙目でお前のこと呼び続けてたから。
もう大丈夫なら連絡してやれよ」
救急車………?
今更になって、自分がパイプベッドの上にいることに気付く。
その横の椅子にヒメが座っていて。
カーテンで仕切られているけど、隙間から同じ白いベッドが並んでるのが見えた。
「………ここは………?」
私がふいに口を開いたので、ヒメがこっちを見て返事をする。
「なんだよ今頃。
病院だよ。
お前、俺の乗ってたエレベーターが開いた途端、いきなり倒れ……」
「今何時……!?」
