片想いの行方
第6章 ドキドキする理由
えええーーー!?
なにその無茶ぶり!
ヒメはあたしの顔から手を離して、しれっとしてアイスティーを飲み干した。
「…ってゆーか、大したアドバイスもらってないと思うんだけど?」
「アホ。 俺はキッカケを作ってやるんだ。
結局、当の本人が頑張ることに意味があるんだから」
「…そりゃ…もちろんそうなんだけど…」
「だいたい、まだ何も進んでないのにアドバイスなんてもらえると思うなよ」
カッチーーーン!
いちいち一言多いっつの!
それに…、ちょっと進んだもんね!
「昨日! 部活に来てた蓮くんとちょっと話せたんだよ。
2人っきりで教室に、30分くらい一緒にいたんだからっ」
ヒメが顔をあげる。
「しかも!
向こうから名前で呼んでいいって言ってくれたんだよ。
鈴木くんって言ってたのが、これからは蓮くんって呼べるの。
これって少し前進だと思わないっ?」
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