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片想いの行方

第71章 ★君のままでいい

蓮ともう1人の彼が、好きだった彼女さん。


10年前、どちらにも答えを出さなかった貴方を、少しズルいって思ってしまっていたけど


貴方が2人の間で揺れた気持ちが、今は痛いほど分かる気がする。



……選べないよ。

貴方じゃなくても、選べない。



タイプは違うけど、2人は本当に似ているのね。

優しくて、強くて

相手を大切にする、心の綺麗な2人の蓮。




“ 自分らしくいればいいんだよ ”




「………ありがとう」




もう姿が見えなくなった彼に向かって、私はもう一度呟いた。

もうすぐ来る、私の大切な恋人。

バレンタインの力も借りて、私の想いをもう一度伝えたい。



だけどその前に、泣いた顔を元に戻さなきゃ。

そう思って、一度化粧室に向かおうとすると




「瑠璃」




後ろから、蓮の声が聞こえた。

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