
片想いの行方
第8章 課外授業開始
バスが広場の横の駐車場に着いた。
「はい、じゃあここで解散ー!
広場以外の場所には行くなよー。
流星群は8時前後の予定だけど、見えても見えなくても必ず9時5分前にはバスに戻ってくるよーにねー」
担任の先生がマイクを置くと、みんな一斉に立ち上がった。
二つ前の席のアンナが、バチッとあたしにウィンクして出て行く。
そのさらに前を、蓮くんが男子と一緒にバスを降りて行った。
…………!
れ、蓮くん行っちゃったじゃん!
「ち、ちょっとちょっとヒメってばどーすんのよ!」
ヒメの肩をバシバシ叩く。
「痛て! 痛てーな落ちつけよ!」
あからさまなため息をついて、ヒメは窓の外を見ながら話し出した。
「俺が蓮を呼んでくるから、お前はあの広場の1番奥にいろ。
あの辺りなら遠いし誰も近くに来ないだろ」
