 
神様の独り言
第11章 神は力を知る―――…
ハキを、車に残し…
道子は、ゆっくり別荘に入っていった…
古い建物だったが――――…
手入れはされており…
カビ臭さなどの不快な感じはしなかった…
扉を開けて…広間に入ると―――――…
義理父の…少し若かった時の肖像画が飾られていた…
道子が…時田 義和と出会ったのは10歳の時―――…
母、泉の再婚相手だった…
すでに…80歳を過ぎていた義和だったが…
連れ子の道子を、我が子の様に可愛がってくれた―――…
酒井をお側つきにしてくれたり、
生活も…母と二人暮らしの時とは、比べ物にならないくらい快適になった…
「道子は、可愛いなぁ…道子は、私の未来だよ…道子は、特別なんだよ――――…」
和義は、先妻の子には遺産を渡さず…
道子に全てを残した―――…
母の泉も――――…
驚くほどの遺産を―――…
だが…未成年の道子は、母に全てを任せた…
だが―――――…
先妻の子供たちの……暴挙により―――――――…
 
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