 
神様の独り言
第5章 神様は朝日を掴む
道子は…疲れていた―――…
慣れない手話に…声を発する事に…
皆が…皆―――――…
道子の声に…言葉に…
目の色を変えて忠実になろうとする事に――――…
ある意味…無敵であるが…
普通の関係には二度となることは無い…
警察も…使用人も…
近所のおばさんも…
数少ない友達も……
皆が、道子を崇め奉った…
完全に祀り上げられた…
哀れな道化の様―――――…
言葉の意味は…受け取り側の思い込みや独自の考えがそうさせるのだから…
道子の声や言葉を受けとる全ての人間は…
道子の声に従っている様で――――――…
従ってはいないのだ――――…
道子は…
自分の力を制御すらできず…
ただただ―――――――…
疲れていた…
 
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