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“ここで

十年後の今日”


“また会おうね”


“私

待ってるから…”


…俺は

幼い頃

遠くへ行ってしまう

最愛の彼女と

この丘で

そんな約束をした。


…もしかしたら

彼女が

早く帰ってくるんじゃないか…。


そんな事を期待して

また今日も

ここで彼女を

待ってしまう…。


もしかしたら彼女は

あの約束を

忘れてしまったかもしれないのに。


もしかしたら彼女は

もう俺じゃない

誰かを

想ってるかもしれないのに。


…なのに。


俺は待ってしまうんだ。


…彼女の事が

好きだから…。


だから…

いつまででも

待ってやる。


必ず

彼女がここへ

帰ってくると信じて。


…そう思いながら俺は

空を見上げ

彼女を想った。


～Fin～