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不器用なくちびる

第11章 未来

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イギリスでの生活は毎日が新鮮なこと
の連続で、初めの1年はあっという間に
過ぎてしまった。

勉強…特に英語力は覚悟していた以上に
大変だったけど、毎日が充実してた。

美姫おばさんの家は、アパートメントと
言っても何部屋もあって、古くて
オシャレな外観の素敵な建物だった。

私の為に用意してくれた部屋に入ると
キャスキッドソンで統一された
めちゃくちゃラブリーな空間で…

「ずっと女の子が欲しかったの〜!
いつまででもいてくれていいのよ♡」
と、おばさんは言ってくれた。

こっちに来て改めて気付いたのは、
中学に通ってた頃の自分は、
何事もマイナスに考えるように
なっていたということ。

でもそうなる理由が私にはあった…
あの頃のかわいそうな自分を
私は自らかばってしまう。

あの頃の自分も今の自分も同じように
愛してあげたいと思うから。

それができたら少しは乗り越えられる
と思うから。

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