テキストサイズ

不器用なくちびる

第12章 再会

「…私、友達はみんな大学生だし
ああいう派手な子知らないから
なんかちょっと意外。」


「え?」


「栞ちゃんにああいう知り合いが
いるんだなって。
あ、私もう行かなきゃ。
栞ちゃんは今日サークル行ける?」


「え〜と…今日はバイトがどうしても
パスできなくて…
葉子先輩来るんだよね?」


「そうだよ〜!
まぁ、バイトなら仕方ないかぁ。
手伝いの方はすることにしたの?」


「うん!来月からバイト調整して
もらったから大丈夫。
今日、葉子先輩によろしくね。」


「りょうかいっ」


瑞希ちゃんは今日も
いい香りを残して去って行った。

…葉子先輩は5つ年上の卒業生で、
家庭を持ちながら女性のための
非営利団体を作って頑張っている、
私の憧れの女性だ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ