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不器用なくちびる

第15章 決断

いや、冗談抜きで今井ってすげ〜な…
俺はついこの間の日曜日まで
騙されてたっていうのに…


「栞が前に言ってたんだよね。
友達が嘘をついてるかもしれないって…
でもそれは人に言っていい内容じゃない
し、でもそれ以上に疑ったらいけない
んだとか何たらかんたら…
またひとりで抱え込んでた。

でも栞がそんな風に遠回しに言うのって
ああいう話題だと思うから…
隠してたけどモロばれだったんだよね」


なるほど…それでもすごい。


「確かに騙されてたけど…
もう知ってる。」


「じゃあ、何で?!
早く栞のこと迎えに行ってあげてよ!
好きなんでしょ?」


「好きだよ!
瑞希にもちゃんと別れたいって話した。
でも…
今のところ納得してもらってない。」


俺はこの間の日曜日に起きたことを
思い返していた。

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