テキストサイズ

不器用なくちびる

第2章 呼出

シャワーを浴びながら考えた。

SEXがどういう行為かは知っていた。
好きな人とキスをしてSEXする…
そしてかわいい赤ちゃんが生まれる。
そんなことに憧れてさえいた。

でも今日されたことは?

すごく嫌だったけど、でも。
嫌なのに段々すごく気持ち良くなって…
最後は気を失うかと思った。
いや、ほんとに失ったのかも。
そして今もまだ身体の奥に
何かがくすぶってる感覚がある…

うずうずとする熱に導かれ、
熱く膨れたままのそこに
手を伸ばしてみる。
散々弄ばれていた場所が
どこかはすぐに解ったけど…
思っていたような快感は無い。


「好きな人と…キスして…か。」


ぶわっと涙が溢れてきた。
栞には入学式の日に一目惚れした
初恋の人がいた。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ