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不器用なくちびる

第25章 【栞 23才】

「は、あ…栞…なんていうのかな…
この、でこぼこが絡みつ…」


「ダメっ!いいよ、言わなくていいよ〜
恥ずかしいから…!」


稜くんはちょっとムッとした顔をする。


「んっ…言わせてよ…
他の人に教えたらイヤだろ?」


「当たり前だよ…///」


そんな会話をしながらも
着実に昇り始める私。

稜くん…愛してるよ…

でも、一日に何度もその言葉を
口にしてくれる稜くんとは逆に
私はその言葉からは
遠ざかってしまっていた。

だって…恥ずかしいし…

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