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惑い、惑わし。

第2章 大嫌いな先生。


さて、あたしもそろそろ帰ろう。


そう思って、ガタンと音をたてて椅子を引き、立ちあがったとき。



「しーほ!!一緒に帰らなぁ~い?」


ふいに、長袖のセーラー服に包まれた細い腕が、あたしの肩に絡まってきた。

勢い余って、前のめりになる。


さっきまで自分が突っ伏していた机に手をつく。


不機嫌なオーラを隠さず、腕を回してきた張本人に顔を向けた。


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