無料で楽しめるちょっと大人のケータイ小説

「ゆきめさんっ!!　綴さんっっ!!」

気が狂わんばかりの声で望は二人の亡骸に抱きついていた。

頭が割れ、顔もぐちゃぐちゃになっていたが、構わずに望は抱きついていた。

二人の悲惨な死体を見た悠夢は部屋の隅で嘔吐していた。

ソラは外から帰ってきたのかずぶ濡れで震えていた。

その震えが寒さだけでないことははた目から見てもわかった。

紫響はというと少し離れたルーレット台の前で椅子に座っていた。

一気に二人殺されたことで流石にいつもの強気の態度は影を潜めているようだった。

朝一緒に風呂でコミュニケーションを取った二人が同時に死んだのは流石に堪えたのか、遥風も推理を働かすどころではない放心状態だ。

京茶屋は怒り狂って壁を何度も叩いて言葉にならない声で吠えていた。