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殺人鬼の棲む島

第54章 7日目 夜明け前 旧洋館

いきなりのピンチを何とか凌いだ夏野ソラであったが、生き残れる自信はまるでなくなっていた。


正直殺人鬼が悠夢だと判明した瞬間は何とかなるかもしれないと思った。

屈強そうな京茶屋や得体のしれない紫響のようなものが殺人鬼だった場合は危ないと感じていたが、悠夢のような成長しきっていない細腕の殺人鬼ならなんとかなると思っていた。

しかし先ほどリビングで対峙してその考えは甘すぎたと自覚した。


悠夢には殺人に対するためらいというものがない。

ゲーム感覚で命を奪いに来る。

恐らく少しくらい負傷した程度では勢いを止めるのは無理であろう。


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