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殺人鬼の棲む島

第13章 2日目 昼 森

鬱蒼と草木が生い茂る森には獣道すらない。

獣がいないからそれも当たり前だ。

この島にいるのは鳥と人と、殺人鬼だけだ。

その草木の中をわけいって歩いているのは悠夢だった。

あまり音を立てないように慎重に歩いてるつもりだが、朽ちた枝を踏む音や草を分け入る音などが盛大にたてられていた。

つい昨日まではあどけなさが残る表情だった悠夢だが、その表情は険しく憎悪に満ちたものに変わっていた。

バサバサバサバサっ……

「ひっ……」

鳥が飛び立つ音に思わず悲鳴をあげる。

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