テキストサイズ

「君は失恋をして、綺麗になった」

第4章 「大人のココア」




比較的お客さんが少ない
休日の午前9時。


ここに来るたび
いつも自販機でココアを買うお姉さんが
どういうわけか
今日はうちの店にやって来た。



彼女は年上にしては幼くて…
綺麗というよりは純粋に可愛い人。


俺が入れたカフェラテを
〝可愛い〟と言ってくれた笑顔は
相変わらず
柔らかくていじらしいけど…


あの〝おいしい〟と
言ってくれた笑顔だけは
どこかほのかに色っぽくって。



また来店してくれないかな、なんて
思っている俺がいたんだ。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ