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BL~中編・長編集2~

第4章 ~Ricordo~

その日は、とても幸せな一日になるはずだった。

「実咲!!」

「!? 健・・・」

あんなことが起こるなんて・・・夢にも思ってなかったんだ━━・・・・







「ん・・・・」

「「健一!!?」」

あの日から・・・健一が俺を庇って事故に遭った日から、ちょうど二週間。

日が高く昇ったころ、健一は目を覚ました。

「ここは・・?」

「病院だよ!!」

「病、院・・・?」

健一は状況を理解できないようで、少しの間辺りを見回していた。

「よかった・・・・目が覚めて・・」

「俺は・・・どうして・・・」

まだ混乱しているのだろうか。

健一はゆっくりと体を起こし、病室を見回した。

「健一・・・どう? 大丈夫?」

「母さん・・・・どうして・・・」

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