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とあるホストの裏事情・完

第27章 オーナー

「おいおい、いつまでイチャイチャしてんだよ! もう準備時間終わってるぞ」
「ウザいけど、どっちもイケメンだから何も言えねーよクソ。 悔しすぎる」


誠也さんと拓麻の声で、現実に引き戻された感覚。

「いーじゃん。 もうちょっと楽しませろよ」
「っしょうご、もう、いいから…っ」
「だっははー! 将悟フラれてるー!!」

誠也さんがゲラゲラ笑う。
すると、将悟がムッとした顔を近づけてきた。
は……!? こいつ、バカかよ…っ!!



「ちょっ、まっ、だーめだって…!!」
「うるせー」
「んっ!」

うるせー、って…
理不尽すぎんだろ!!!

てか、さらっとキスしてんじゃねーよ、こいつ調子乗ってんな!!
周りからはひやかすような口笛の嵐。

「むっ、…おい、将悟っ!! やめろって」
「なんだよつれねーなー」
「っい、今は…やめろ…」
「……あーぁ、そういうこと言っちゃうんだ。 じゃあ帰ってから容赦しねーからな」

お互い耳元での会話で、恐ろしいことを言われてしまった。

それでも、期待してる俺。

そう思うと顔が熱くなってきた。

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