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エール

第1章 リーヴル

最近、少し気になってる隣の席の女子生徒。


…高橋 奈帆は、いつも静かに読書をしている。


転校してきたとき隣の席になった彼女が気になり、何かと喋りかけたりした。


何故気になったのか。


はっきりしたことは分からないけど、眉の形が好みだったからかもしれない。


奈帆という人間そのものに惹かれている今では、そんなことはあまり関係はない。


彼女は成績はいいし、いつも穏やかな口調で喋るから、しっかり者なのかなと思っている。


双子の妹もいるけど、正反対だ。


妹の真帆が元気いっぱいで、騒がしいタイプなのに対し、奈帆はいつも物静かに微笑んでいるようなタイプだった。


いつも静かな彼女が気になって、授業中もさりげなく眺めてみたりする。


…凛とした真剣な瞳がとても澄んでいて、何故か見つめていることが恥ずかしくなる。注視出来ない。


けれど、何回か観察していて気づいたこと。


真帆と同じ癖がある…。

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