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エール

第1章 リーヴル

そのうち、真帆の方から積極的に話しかけて来るようになった。


真帆はすごく姉思いな奴で、奈帆とも仲が良いらしかった。


奈帆のことが気になっている俺と真帆との会話は、自然に奈帆のことが多くなった。



やっぱり妹だから、奈帆のことは人一倍知っていて、真帆と話をするのは楽しい。


真帆を通じて奈帆と繋がっている気になっていた。


......


そんなある日俺が朝教室に着くと、奈帆が机の所でうずくまっているのが目に入った。


「だ、大丈夫か!?」


慌てて駆け寄り、覗き込む。



...あれ?



よく見ると、奈帆は机に突っ伏して寝ているだけだった。


「何だ...良かった~。」



とりあえずどうしよう。



隣の自分の席に浅く腰をかけてみても、隣に奈帆が居眠りをしているから落ち着けない。

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