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エール

第1章 リーヴル

......


放課後。私は図書委員会の当番だったから、急いで図書室に向かった。



鍵を開け、ドアに開館中という札を掲げると、カウンターに座った。



パソコンを使って図書の管理をしていると、ドアがガラッと開いて誰かが入って来る気配がした。



......珍しいな。



図書室は滅多に利用されない。放課後は特に。



それでも、私は大して気に留めずに作業を続けた。

図書室は誰が利用してもいいんだから、私が気にする必要はない。



図書の返却期限が過ぎている生徒をチェックし終わると、次は本棚の整理が主な仕事。


返却された本をカートのようなものに乗せ、種類別に本棚に直していく。



本を全て直し終えて、カウンターに戻ろうとしていると、奥の方の本棚の影から人の話し声がした。



.........誰だろう?



気になりながらも、私は背を向けカウンターの席に座った。



そこで、読みかけの推理小説があったのを思い出す。



確か、一番奥の棚に置いてあったはず............。

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