テキストサイズ

俺のウサギちゃん

第22章 俊の家

昔も今も1番好き?
誰を?…
あたしのコトっ⁈


あたしが女の子にあげた、あの御守りは俊くんが持っていた…。


「あの女の子が、俊くんなのっ〜⁈
あたしが、『みみちゃん』⁇
ええぇぇ〜〜〜〜〜〜〜⁈ 」


俊くんは、呆れたようにあたしを見下ろした。


「覚えてないの…?」

「…あたし、夢で見たの…。
泣いてる女の子に、

『元気がでる御守りだよ』って
御守りを渡す夢…。

夢を見て、あれは本当なんだって実感したのは、凛ちゃんの御守りを見たからなんだ…。

よく覚えてなくて
ごめんなさい
俊ちゃん…。」


「俊ちゃんって⁈ 」

「あれっ?
何か自然に言っちゃったかも。
透子さんのが移ったかな…?」

「まったく覚えてない訳じゃないんだな…。
しかし、あの約束は忘れてるのに、どうでもいい事は覚えてるなんて、どうなってるんだ…?」

「ほんと、驚きだよね〜?
あの可愛かった女の子がこんなに大きくなるんだもんね〜。」


「そこかよ…。
それは忘れててもいいんだよ。
その記憶、飛ばしてやる!」


俊くんは、あたしのパーカーのファスナーを一気に引き下ろした。







ストーリーメニュー

TOPTOPへ