
溺れる電車
第5章 愛おしいなんて。
ちぎれるほど、痛さを感じる。
なにも、濡れていないし、強制的だからか…。
私は、痛すぎて、声も上げられなかった。
そして、いきなり、激しく腰を振る。
やだ…。
こんなの、全然気持ちよくない。
「やだっ、やめてっ!!!」
痛さのあまり叫ぶ。
優人は、聞こえていないように無視して腰を振る。
痛い。
痛い。
私の顔には大粒の涙がこぼれ落ちた。
痛さのあまり、持っていた写真を握りしめてしまった。
「あっ、写真が…、やめっ、やめてよ!!優人!」
私の言葉も届かない。
