テキストサイズ

♡*:。.rena's world story.。:*♡

第30章 ♥隠れて甘いkissをして/wedding ceremony

さっきまで、真っ青だった空が


夕方になり、少しずつ茜色に染まっていく。


心地よい風と、海の上に広がる美しい夕陽に照らされて


隼人が咲原のベールを上げて、その頬にそっとキスをした。




「………先輩………

香、胸がキュンキュンして倒れそうです……」




隣りに並ぶ香が、震える声で呟く。



………激甘なプロポーズの言葉を聞かされて


入籍してからさらにパワーアップした、咲原へのノロケに付き合わされていたから


この男が硬派な二枚目俳優だということを、すっかり忘れていた。




………でも今日は演技ではなく


等身大の姿で、真っ直ぐに咲原を見つめる隼人は


これ以上美しくて愛が溢れる男は、地球上にいないんじゃないかってくらい


全員の心を鷲掴みにするほどの、眩い光のオーラで包まれていた。




格好良すぎて、腹立たしさを遠し越して



……だから、つまり



この男の幸せな姿を見ることができて、本当に良かった。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ