仰せのままに
第6章 Snow White
それから、1ヶ月。
挨拶以外、一言も交わすことなく、
私と和也様は、
無関係になった。
そんな中、
「お前に、話があるんだが。」
旦那様に呼ばれた私は、
普段入ることのない、仕事部屋へと、
足を進めた。
「お話とは。」
「実は、和也のことなんだが。
最近、何か言ってないか?」
「いえ、特には。」
「そうか。
あいつも、やっと家を継ぐと言い出したから、
つい、なにか企んでいるな。と思ったのだが。」
「嬉しい限りでございますね。」
「あぁ。しかし、困ったもんでな。
口を開くと、真子を戻せ。とうるさいのだ。」
「有り難き、お言葉です。」
「だから、そろそろ戻らんか?」
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