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再会の歌

第14章 大好きです

あたしは流れ出そうな涙を飲み込み、振り向いて駆け出した。


「待って!」


ひどい、ひどいよ…


新の…馬鹿……


「待てって!」



次の瞬間あたしは手首を掴まれ、足を止めた。


あたしが黙り込んでいると新ゆっくりと話し始めた。



「気持ちって……何?」



「別に」



勢いだけで話してしまったことに今更恥ずかしくなる。


「教えてよ」


「嫌」


すると新は溜め息をついてあたしの手首を力任せに引っ張った。

その勢いであたしは前に倒れ込む。


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