LAST SMILE
第9章 胸騒ぎ
*
ドサ―
「いったぁ・・・。気をつけてよ!!
あたし思い切り寝てたじゃん・・・」
尻餅をついた衝撃であたしは目が覚めた。
寝てる女の子落とすなんて最低!!
そう思って祐兎を睨みつけようとした時、
あたしは言葉を失った。
「祐兎・・・?」
いつもの祐兎の姿がなかった。
ただ、
苦しそうにうずくまる祐兎が目の前にいた。
「祐兎!!」
どうして?
さっきあの男達とやりあったときにどこか痛めたの?
どうしよう。
どうしよう。
「祐兎?祐兎!?どうしたの?どこか痛い?」
「・・・なんでもねぇ・・・・腹下したんか・・・な。
やべっ・・・」
どうしよう、
どうしたらいい?
誰か、誰か・・・!!
誰か?
ピリリリリー
((もしもし?麗華?))
「亜貴!助けて!!祐兎がっ!!」
((モッチー、どんな状況?詳しく説明して。
あと、今どこにいる?))
電話の向こう側で、
チャリッと何かの擦れる音がした。
「すごく苦しそう。
急にうずくまって倒れちゃったの・・・。
呼吸がぜーぜーしてて・・・。ここは・・・
どこだろう、わかんない。
どうしよう!亜貴、あたしどうしたら―っ!!」
((麗華、落ち着け。汗、かいてたら拭いてやって。
あとは、上半身を起こすんだ。
支えてやって、よりかからせておくといい。
場所はいいから、
とりあえずそのままでいろよ?すぐ行くから))
亜貴は淡々とそういった。
あたしはすぐに亜貴の言うとおりに、
上半身を起こさせて、寄りかからせた。
目をぎゅっと閉じていて、
冷や汗もすごくいっぱい出ていた。
あたしはハンカチでそのまま拭いてあげた。
そうすると、
電話の向こうで亜貴の声がした。
((大丈夫だから。今向かってっから、
心配すんなよ?))
「うん・・・。亜貴。
ありがとう。早く来て―!!」
亜貴-っ!!