LAST SMILE
第12章 ライブ一色‼︎
そして今に至るわけです。
亜貴は苦笑してあたしを見つめた。
「そりゃ、お前が変な賭けに乗るから」
「だって!!タイミング悪かったから」
「あいつは頑固だからな。
たかがアイス一つでも妥協しねぇんだよな」
亜貴が言う。
「ここにもない!もー。
ないんじゃないの?この安いのでいいじゃん」
「麗華、あとで買いなおしさせられるぞ」
「んー」
亜貴と2人で歩くのは久しぶり。
最近は、祐兎と帰ることが多かったから、
もともと無口な亜貴と喋る機会はそうそうなくて、
だから、一緒に買出しをかってでてくれて
うれしかった。
「あ、麗華、あった」
「え?嘘!?」
コンビニを6件はしごして、
ようやく亜貴が見つけた。
そこのコンビニでみんなの分も買う。
「亜貴、本当にいらなかったの?」
コンビニからの帰り道、
アイスを食べているあたしの横で
ケータイをいじる亜貴にそう聞いた。