LAST SMILE
第1章 解散!
ここらへんの男子はこの年になるとみんなバンドを組みたがる。
だけど、続かないグループばっかり。
あたしたちはこの学校では唯一のガールズバンド。
そこそこファンもいて、ファンからも親しさをこめてバンドの呼び名で呼ばれている。
結構楽しかったのに、しょうもないことでついさっき解散しました。
・・・なんて、
あたしたちも結局そこらのバンドと一緒か。
なんか、あたしの求めていたバンドとは、少し違った気がする・・・。
「REI、REI!!」
後ろからあたしを呼ぶ声がした。
ホラ、きたよ。来ると思ってたから。
どっちが来たんだろう・・・。
「EIKA・・・」
香枝は息を切らして走ってきた。
あたしは立ち止まった。
「ねぇ、SAYAと仲直りしよう?
うちらはこんなとこで終わっていいの!?」
「知らない。SAYAが悪いんだし。あたしには関係ないよ。
もう“Rees”じゃなくなったしね」
「REI!!そんなのREIらしくないよ!!」
「もうやめよう。香枝。この話は終わり。“Rees”の“REI”は消えたの。
これからはこの高校の3年C組15番乙女座A型の藤堂麗華なの」
あーあ。
何言っちゃってんのあたし。
馬鹿みたい。
こんなに子供みたいな屁理屈言っちゃって・・・。