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夜が明けても傍にいて。

第12章 二人は恋人

「絶対笑わない…。」


「実は、さ…。」


「---うん…。」


「俺、犬飼ってるんだ。」


「……犬…。」


「仕事行く前に散歩させたり飯やったり……

朝は忙しいんだよね…。」



「……。」



---それが、理由?




「...プッ…。」


堪えきれずに吹き出してしまった。


「お前、笑わないって言ったろ?」



慎也は拗ねているようだけど---

ホッとした…。



「私…誤解してた。

奥さんか、彼女の所に行ってるんじゃないかって…。」




「本当は、莉菜と朝まで一緒に居たかったよ。


帰りたくないって思った時もあった…。


だけど、アイツには俺しか居ないから。」



---アイツってワンちゃんのことだよね?


なんて優しいの?



これが鬼課長の本当の姿…?

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