双子のお兄ちゃん
第14章 幸福
(……言えた!!)
私が心の中で喜んでいると
「……そっか……なら…俺は……もう…いらないよね……?」
そう言って 翠にぃが歩き出した
「………え?…翠にぃ……?」
私が翠にぃを追いかけようとすると 後ろから蒼にぃに手を引っ張られた
「……っ!!……蒼にぃ!離して!…翠にぃがっ!」
私は必死に翠にぃを止めようと手を伸ばす
「…翠にぃ…行かないで!!……私は…私は………翠にぃのことも……」
『………り………る……り…!!』
(………あぁ……声が…聞こえる……この声は………)