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禁断×恋

第25章 番 外 編 ⑧

「どうしたの、和?早く、話してよ。」
怖いけど、知りたい。
知らなきゃいけない気がする。
だけど和は、教えてくれると言ったけど、ケータイを弄ってから喋らなくなった。

「和?教えてくれないんなら………


真綾に電話する……」
そしたら、目を見開いて、こっちをみた。
不安定で、揺れている瞳。
雨の中の、箱の中の子犬みたいな目だった。

だから、やめた。

また、沈黙が続くんだって思った時、
インターホンがなった。

おいらが動く前に、和が動いた。速かった。
玄関のドアを開けた和。
その向こうに見えるのは、何度もみた大切な人の姿。
その人の声。
もう一人、来た。また、来た。
これで、皆揃ったの?和は、皆を呼んだの?

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