テキストサイズ

未成熟の誘惑

第10章 case8

「お兄ちゃん、何で生きてるの?」



「本を読んだからだ。実はな、妹」



兄は笑う



「俺も幽霊だったらしい」



同じ素体だった



二人は二人とも、幽霊だったんだ



お互いが違うと信じようと、無駄な争いをしてきたのだった



「津田さん、いや、お姉ちゃん」



「いいよ。いきな」



「うん」



津田は妹を解放した



この試合は終わったんだ



やることはもう少ない



あとは、兄にかかっている

ストーリーメニュー

TOPTOPへ