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嘘でもいいから

第10章 あの、小さな手〜想side〜

優花と別れたのは4歳の誕生日の頃…

あの楽しかった日々も
忘れているのが普通なんだろうか。


近付いてきている
優花の21歳の誕生日。
俺にできることは何か…


優花に誕生日の予定を訊いてみると、
恋人も今はいなく、一人で過ごす
予定だと言うことだった。


恋人がいるのかどうか…

もともと気になってはいたが
聞き出せずにいた俺は
それを聞いて小さくガッツポーズ
するくらい嬉しかった。
いや、兄としてな…


そして俺はまた嘘を重ねる。


家族4人で最後に行った
あの想い出の遊園地に
優花を誘ったんだ。

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