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嘘でもいいから

第13章 結ばれるということ〜想side〜

俺の声を聞き届けること無く
優花は眠ってしまったようだ。


母さん…
この寝顔はあの頃と変わらないな。

少し年の離れた妹ができた時
俺はめちゃくちゃうれしかったよ。


俺はやきもちを焼くようなことも無く
デカくなってく母さんの腹を
毎日楽しみにしながら撫でたよね。

そして生まれてからは、
オムツも替えたし
昼寝の時は寝かしつけもして…


そう、その頃と同じ寝顔だ…


やっぱりこれ以上進んじゃいけない。
まだ遅くない。戻ろう…


俺は優花のいるベッドには入れず…


椅子に座って夜を明かした。


全く眠くはならなかった。

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