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☆短☆編☆集☆[新・続]

第3章 透明な殻の隠れファン

風也さんはこの部屋の鍵を松井くんに渡して結局手を出さないで家に帰した



俺には良かったのか良くなかったのかが分からない



今この部屋には俺と風也さんの二人だけ
俺の視界に写るのは風也さんの背中だけ



分かる...分かるんだよ
風也が松井くんを好きなのは分かるんだよ
なんでこのまま松井くんを帰したのか、聞かなくたって俺にだって分かる



だから...
余計に声の掛け方が
分かんねえよ.....................



俺だって風也さんが好きだし。



このまま振り向くな
多分今の風也さんの顔を見たら........
俺の心臓が壊れる....気がするだけだけどね......



「真樹」



―――ビクッ――――――



「...なんすか」



真樹は風也から突然名前を呼ばれて体がビクッとした



落ち着けよ俺
と、心の中で自分と会話をする
動揺を隠し落ち着いてる素振りを見せる



好きな奴に辛そうな顔なんてさせたくねえのに



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