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幸せな夫婦

第3章 35年の夫婦生活…

「……焦る気持ちから…


貴方の…SOSサインを見逃してしまったわ―――…


私ではなく…会社の子に…

安らぎを求めてしまった事…知っていたのよ…私…」



ピク…ピク…と…夫の指が…まるで謝罪するかのように動く―――――――…




「…もう…時効ですから…怒ってませんよ――――…

それに…冠奈が生まれましたし――――…」




私は…優しく夫の手を撫でる―――――――――…






「私は……毎日……幸せでしたよ…」




そして――――――――…


私は…最愛の夫に……





最後の言葉を……耳元で囁く――――――――――…
















「…冠奈も…一夜も…結吾も――――――――…




…貴方の子ではありません。」







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