責められたいの
第20章 ゴウカクイワイ【完】
あれから4年。
私ときーくんとの関係はそれきりだった。
一度だけという約束を守ったのだ。
そして、地元を離れた孝史くんと光一くんとはきーくんとも少し疎遠になってしまったようだった。それぞれに新しい生活、新しい出会いがあるのだから……
あ、きーくんが帰って来た!
コンコンとノックの音がする。
やっぱり……私のところに真っ先に来てくれた。
今度は約束なんかしてなかった。
だけど、口に出さなくても……お互いに求めているコト、それは……
「姉ちゃん……俺、内定もらったよ。あの外資系の……第一希望の……」
「……おめでとう、きーくん。お祝い……いつあげようか……」
「……大学でいつも一緒の友達が4人いるんだけど……卒業旅行で沖縄に行くから……姉ちゃんも一緒に……行かない? 6人で……」
◇おしまい◇