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あたし、どうしてこんなことが言えるんだろう……


いつもは一呼吸置いて、心の中で一度呟いてからじゃないと言葉にできないのに


心臓は相変わらずドキドキしているけど


彼に吸い取られるように、心の声が出てしまう。



「…………」



あたしの顔の横に手をついて、ユーリさんが上半身を起こす。


きっとユーリさんも驚いてるだろうな……と、恐る恐る彼の顔を見上げると



「………言ったな？」

「…………！」



……驚きでも、戸惑いでも無い。


あたしを見下ろすその瞳は、さっきとは比べ物にならないほど光っていて


どこか怒りさえ感じる程の、鋭い視線に変わっていた。



「……っ…あ……！」



右足が持ち上げられる。


触れてはいけない所に触れてしまった……？


そんな風に思ってしまうほど、ゾクリとするユーリさんの低い声。



「男のプライド、気遣い、理性。

全部スダズダに切り裂きやがって」


「……えっ……！？」


「……頭きた。

マジでどうなっても知らねーからな」