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恋してキスして抱きしめて

第16章 俺は、ここにいる

………もう、涙腺が壊れてしまった。


きっと、今のあたしが1番言ってほしかった言葉


どうして、分かってくれたの……?



「……ユーリさん……」

「ん?」

「魔法使い……ですか?」



自分でも、何を言ってるんだろうって思ったけど


あたしの不安を吹き飛ばしてくれた、その笑顔を見ると


本当にそうなんじゃないかなって、感じてしまったの。



「はは、ちーちゃんウケる」



普段の口調に戻ったユーリさんは、そう言って笑うと


あたしの体を持ち上げて


そのままベッドの上に倒した。



「魔法なんかいらねぇよ。
実力で、お前の心を俺だけのものにしたい」

「…………!///」

「心だけじゃなくて、体も」



あたしの髪に指を絡ませて


覆いかぶさったユーリさんが、耳元で囁いた。



「かっこつけても意味ねぇな。
結局俺は、お前の前だとバーチャル蓮と一緒だ」


「………!」


「これ以上泣かせたくないけど、泣かせちゃうかも」


「………っ」


「……我慢、できねぇわ」

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