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………昨日、金曜の夜。


自分にとって、何よりも大事な彼女との約束をドタキャンまでして


俺はユーリのＳＯＳを優先した。




“ 許してくれたかは、分からないけど

ユーリが、私に笑ってくれたの。

ヒメ、蓮くん

色々と本当にありがとう ”




先週日曜の夜に、朱莉から蓮と俺宛てに届いた１通のメール。


礼を言われるほど、２人の為に俺が何か出来たとは思えねぇけど


そのメールの文章から、朱莉の本来の笑顔が見えた気がして


第三者のくせに、心の奥につっかえていた蟠りが取れた気がした。



だから



今夜はその報告と、ふっきれた顔を見れると思っていたし


これで心おきなく、新しい恋愛に進めるだろうと安心してたっつーのに




「……夏輝の、妹ねぇ……」




………寝耳に水とは、まさにこのことだ。



ユーリは既に、新たな恋にどっぷりとハマっていやがった。