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恋してキスして抱きしめて

第24章 ずっと、好きだった


「~~お兄ちゃんってば!」



夏輝が腕の力を弱めたらしく、千夏はサッと体を離すと


珍しく顔をしかめて、夏輝と向き合った。



「許可してないって……何言ってるの!?」

「そのままの意味だ」

「そのままって……」

「ユーリと恋人になることは、認めない」

「…………!!」



大きな目を見開いて、今度は千夏が夏輝の腕を掴んだ。



「頑張れって応援してくれたじゃない!」

「そうだっけか?」

「~~~!?
素直になれって、ユーリさんを信じろって……」

「覚えてねぇな」

「嘘つき!
あたしの気持ちがユーリさんに届くようにって、抱きしめてパワー注入してくれたでしょ!」



「…………!」




………抱きしめて………



千夏の言葉で、俺の心臓はズキッと音を立てる。

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